②虫のインテリジェンス
並木重宏特任准教授が日本動物学会第90回大阪大会で奨励賞を受賞
虫は人とは異なるユニークなスタイルで、地球環境に適応しています。虫の研究は、さまざまなところで人間の生活に関わりがあります。例えば昆虫にインスパイヤされたロボットは、911でのレスキューや、311での原子炉調査などで利用されました。また、最近需要が高まっている小型自律飛行体ドローンの研究開発は、ミツバチなどの飛行昆虫において明らかにされた飛行制御機構を取り入れることで発展をしてきました。ドローンの平和利用、さらには惑星探査等の宇宙開発の分野においても、昆虫のはばたき飛行や集合知能に学んだアプリケーションが期待されています。ときに複雑で、知的に見える虫の行動も、身体の中のシンプルなしくみの組み合わせで実現されると考えられています。虫の巧みな行動戦略を担うそれぞれのしくみに注目し、動物行動学、神経生物学、情報科学の手法を用いて分析していきます。